第1部まとめ

オン・ザ・ロード第2部まで読み終わった。

サルも、ディーンも、メリールウも。何が彼らを路上へ誘うのか、路上への旅を駆り立てるのか。わかるようで、わからない。自分たちを「バカな一行」と被虐しておいて、結局のところ、路上から戻れない。何のためのこんなことをしているのかも自分でわかっていない。ただ、その時代、彼らだけが特異なのかとういとそんなことはなく、路上には常にさまよう人が存在していて、性別年齢人種問わず何らかの理由で一所にとどまることができない人たちが絶えず大陸中をうごめいているよう。落ち着ける場所を探して、あるいは自分を探してみようとしてさまよっているのではなくて、自身をとある場所や人間関係などに定着させようとする何かから逃げようと、貼り付けにしてくる何かから足をひっぺがそうと必死にもがいているよう。第3部、彼らはどんな道を進むのか非常にたのしみ。

登場人物整理

主要なところだけ。
– サル・レインボウ: 主人公
– レミ・ボンクール: サルの友人。サンフランシスコ住。(サルはレミに会うためにサンフランシスコへ旅に出た)
– ローランド・メイジャー: サルの友人。大学の小説仲間
– カーロ・マルクス: サルの友人
– オールド・ブル・リー: テキサスでマリファナ栽培
– ドディ:ブルの息子。8歳。
– レイ:ブルの息子。1歳。
– エルマー・ハッセル: ライカーズ・アイランド
– ジェーン: ベンゼドリン中毒。
– テリー: ロス行のバスで出会うメキシコ人。サルビナ。
– ジョニー:テリーの息子
– リッキー: テリーの兄。農事経営。
– ポンゾ: リッキーの相棒。肥やし売りで日銭を稼ぐ。
– ビッグロージー: ポンゾの女。
– デイル:黒目豆栽培
– ロロ・グレブ:野生児のようにすぐエクスタシーの境地に入る
– モナ:サルと一夜だけともにした女性
– イアン・マッカーサー
– ダミオン:ニューヨークの悪友たちのヒーロー
– トムセイブルック:淋しがりやなハンサム。やさしくて寛大。
– ルーシル:サルの彼女。

デンヴァー組

– ディーン・モリアーティ
– メリールウ: ディーンの妻
– カミール: ディーンの女。デンヴァーでの。
– トム・スナーク: 玉突き場の内反足
– ロイ・ジョンソン
– ビッグ・エド・ダンケル
– チャド・キング: 牧師
– ティム・グレイ
– ベティ・グレイ: ティムの妹。メイジャーの彼女。
– レイ・ローリンズ: ティムの幼馴染
– ベイブ・ローリンズ: レイの妹。ティムの彼女
– リタ・ベトゥンコート: ディーンの知り合いのウェイトレス
– メアリー・ベトゥンコート: リタの妹
– エド・ウォール:デンヴァーの牧場主の息子

ヒッチハイカー

– エディ: デンヴァー出身。ウールの格子のシャツ。
– ミシシッピー・ジーン: ホーボー
– ビッグ・スリム・ハザード
– ベン・ギャビン: ディーンの盗み仲間

メモ

– 復員兵援護法
– ベンゼドリン

音楽

Dexter Gordon & Wardell Gray – The Hunt (Live 1947)

ディーンは、サンドウィッチを手に、大きな蓄音機の前で背中を丸めて跳ね回りながら、ぼくが買ったばかりのワイルドなバップの「ザ・ハント」に集中していたが、デクスター・ゴードンとウォーデル・グレイが、いっしょにブッとんでいるそのレコードは、ぎゃあぎゃあ騒ぐ聴衆のせいもあってすばらしく狂熱的なものだった。
– 2-1

ア・ファイン・ロマンス

ディーンは床に座ってオルゴールを抱き、流れてくる小曲「ア・ファイン・ロマンス」にうっとり聴き入っていた。
2-3

チキン・ジャズ・ガンボ

車は、とつぜん、メキシコ湾の青い水の横を走っていて、ただならぬ狂騒がラジオから流れてきた。ニューオーリンズの「チキン・ジャズン・ガンボ」のディスクジョッキー番組で、狂熱のジャズレコードや黒人レコードがなり、ディスクジョッキーがしゃべっている。
– 2-5

Charlie Parker – Now’s The Time

まずは時間を作ることだ 中略 そうしてみんなで甘美な人生に突撃だ、今がその時よ。時間がどういうものかは知ってるだろ!

ハート・クレイン

帰りの船ではハート・クレインみたいに海に飛び込みたくなったよ、と言った。
2-3

グルーチョ・マルクス

車から飛び出すと煙草を買いに行ったが、まるでグルーチョマルクスだった―燕尾服のしっぽをひらひらさせた、すさまじい勢いの、地をはうようなあるき方で、ちがうのは燕尾服を着ていないことだけ。
– 2-3

ジョージ・シアリング

あのすごいジャズ・ピアニストのジョージ・シアリングはまさにロロ・グレブだな。
– 2-4

ディーンとぼくは、長い狂ったようなウィークエンドの真ん中に、バードランドにシアリングを見物に行ったのだ。
– 2-4

シュペングラー/ マルキ・ド・サド

イスタンブールではアヘン中毒者と絨毯屋の群れを縫って、人生の真相を探した。イギリスのホテルではシュペングラーとマルキ・ド・サドを読んだ。
– 2-6

ジョニー・マッコーズ・セージブラッシュ・ボーイズ
– 2-9

スリム・ゲイラード

しかし、ある晩、ぼくらふたりはいきなりふたたびすっかりご機嫌になった。フリスコの小さなナイトクラブにスリム・ゲイラードを見に行ったのだ。スリム・ゲイラードは大きな目が淋しそうな背の高い黒人で、「いいね・オルーニ」とか「どうだい、ちょっぴりバーボン・オルーニ」とか、しょっちゅう言う。
– 2-9

ベニート・セレーノ / メルヴィル

前方のニューオーリンズはまぶしいオレンジ色に光り、その外れにいる数隻の黒い船は、亡霊のような霧の中に迷い込んだスペイン風のバルコニーと装飾的な船尾楼のついたセレーノ船のようだった。
– 2-8

ことば

これまではずっと田舎で静かなクリスマスを過ごしていたのだと、家に戻ってクリスマスツリーとプレゼントの山をながめ、ローストターキーの匂いを嗅ぎ、親戚たちのおしゃべりを耳にした時、気がついた。いまや、またしても虫がぼくにとりついた。今度の虫の名前はディーン・モリアーティ。ふたたび路上へとスパートすることになった。
– 2-1

じめじめとして冷えた部屋に人生のすべてが、人生のあらゆる局面が積み上げられていった。
– 2-4

ニューヨークやニューオーリンズでもみんなそうだったのだが、だれもが不安そうに巨大な空の下に立っていて、まわりのものに呑み込まれていく。どこへいく?なにしに?なんのために? – 眠れ。しかし、このバカな一行は前のめりで進んでいった。
– 2-8

映画

マルタの鷹

ダウンタウンのオフィス・ビルはちょうど明かりをつけたところでキラキラ光っていた。サム・スペードを思い出した。
– 2-9